今回ご紹介する精密板金部品は、SUS304CSP-1/2Hで製作した薄板グリップです。

この製品の加工におけるポイントをご紹介いたします。
1つ目のポイントは、曲げ箇所にスリットがあることです。
曲げ位置と穴の距離が近いと、曲げ時に変形してしまいますが、逃がしを設けることで変形を防ぐことができます。
当初の図面に指示はありませんでしたが、穴の公差も厳しかったため、当社からお客様にスリットのご提案をさせていただきました。

2つ目のポイントは、4箇所のH8の公差穴です。
レーザー加工では、嵌め合い公差の高精度加工は難しいため、当社ではこの穴をリーマ加工で仕上げることで精度を確保しております。

3つ目のポイントは、穴の同軸度です。
この製品には、曲げた後の穴に同軸度φ0.1の公差がありましたが、直角度だけでなく、曲げの寸法精度を±0.05以内で加工しないと、この公差は満足できません。
薄板板金加工.comでは、寸法誤差を考慮しながら加工することで、同軸度φ0.1を実現しています。

また、薄板板金加工.comで加工を終えた後には、協力工場で電解研磨を行っています。表面処理は基本的に外部への依頼となりますが、独自のネットワークでアルマイトやNi、Snめっき等、様々な種類の処理にも対応ができます。精密板金加工でお困りの方は、お気軽にご相談ください。