名称 | ワイヤー加工をフル活用し、高難度の各種公差を実現 |
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材質 | SUS304 |
サイズ | 30×15×6mm |
板厚 | t0.5 |
精度 | ±0.03 |
数量 | 45 |
納期 | 10日 |
今回の事例は板厚0.5mmの薄板曲げ加工品ですが、塑性加工の限界に近い各種公差がふんだんに設定されている製品です。
細長い3本足の形状でつなぎが弱いため、変形しやすいところに、製品全体の平面、平行度公差が「0.1」となっておりました。
ここまでは塑性加工の範囲内でクリアすることができました。
また、板厚0.5mmに対して、残り板厚「0.1mm±0.05」という溝があります。潰し量が多く、プレスでは加工が大掛かりになりコストもかかるため、違う工法での製作を検討しました。
溝と曲げ位置が近いことから、曲げ加工後に溝を切る必要があります。曲げ後の切削加工はチャッキングの問題があるため、今回はワイヤー加工を選択しています。製品を立てて加工することになり、治具の設計にもかなりの工夫が必要でしたが、問題なく加工することができました。
さらに、はめあい公差「H7」の丸穴・長穴が複数あり、且つ、穴位置の寸法公差が「±0.03」となっておりました。
全体が細長い3本足の形状であり、足をまたいでの寸法公差であるため、わずかな変形や反りも許されません。こちらも曲げ加工後にワイヤー加工を行うことで、公差を実現することができました。
薄板板金加工.comでは塑性加工に留まらず、切削加工・ワイヤー加工などを駆使して、ご希望の形状を実現致します。
このアプローチは特に少量多品種の製作において大きなメリットがあります。
高難度の試作部品を短納期で作りたいという案件がありましたら、是非ご連絡ください。